Nomadic Bed
インド人の友人から「実家に帰るには、都市から列車で約72時間かかる」という話を聞いた。長距離列車の乗り換えに数時間待つなんてことはざらで、駅のホームで寝て待つこともある。そのため、薄い布団のような生地をぐるぐる巻きにしてベルトで留めた寝具を持ち歩き、ホームや車内でそれを広げ、長旅の疲れを和らげるように眠りにつくというのだ。
この寝具にヒントを得て、ベルトで留める折りたたみ式の、コンパクトでノマディック(遊牧的)な敷き布団を作った。上部には上着や貴重品を入れると枕になるよう切り込みを。床からの湿気を防ぐため、生地はワックス加工に。カバーは取り外して洗えるなど、結果的には実用性も含めてインドのそれより数段よくなったと思う。
車に積んでおいたり、友人を招いたときに使ったりする寝具としては、十分なはずだ。